薬機法に基づく未承認医薬品などの明示
「インビザライン・システム」は、歯列矯正のために使用される透明なマウスピース型矯正装置です。米国アライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.)が開発したこのシステムは、世界中で使用されており、多くの患者様に高い満足度を提供しています。しかしながら、日本においては、「インビザライン・システム」は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医療機器に該当します。
未承認医療機器についての明示
日本国内では、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づき、医療機器は厚生労働省による承認を受けたもののみが使用・販売されています。「インビザライン・システム」は、日本での使用が認められているものの、現時点では未承認医療機器として取り扱われています。このため、治療を受ける際には、以下の点にご留意いただく必要があります。
- 日本国内での未承認: 「インビザライン・システム」は、日本国内では厚生労働省の承認を受けていない未承認医療機器です。したがって、日本における使用は、医師の裁量と患者様の同意のもとで行われます。
- 使用についての同意: 未承認医療機器であるため、治療を受ける患者様には、治療内容やリスクについて十分な説明を受け、同意書を提出していただくことが一般的です。
- 海外での承認状況: 「インビザライン・システム」は、米国FDA(食品医薬品局)や欧州CEマーキングなど、海外の医療機器規制当局からは承認を受けており、これらの国々で広く使用されています。
インビザラインを含むマウスピース型のカスタムメイドの矯正装置は、国内外で製作されたものを問わず、それぞれの患者様ごとに製作されるものです。そのため市場流通性がないことから、医薬品医療機器法上の医療機器には該当しないとの見解が厚生労働省より示されていますが、(平成26年6月4日付事務連絡)日本国薬機法上の医療機器として認証・承認を得ていない装置であり、日本国歯科技工士法上の矯正装置にも該当しません。このため薬機法の対象外となり、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない場合があります。
院長より
「インビザライン・システム」による治療を希望される患者様には、未承認医療機器であることをご理解いただくとともに、治療に関する詳細な情報を提供いたします。治療の利点やリスク、代替治療法についてもご説明し、十分にご納得いただいた上で治療を進めてまいります。治療に関してご不明な点やご不安なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。